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タカハ機工株式会社
お知らせ
皆さんはソレノイドコイルというものをご存じだろうか。ソレノイドコイルとは、電磁コイルに電流を流すことにより発生する磁力を応用し、プランジャーと呼ばれる可動鉄芯を直線運動させる電気部品だ。
タカハ機工株式会社はそんなソレノイドの製造を専業とする企業である。

今回私たちが取材としてタカハ機工を訪ねた際に応対してくださったのは、営業部の山川さんと茶園さん。お二人とも今年で入社二年目となる。
実際に企業を訪問し、取材した経験などない私たちの緊張を察したのか、にこやかに声をかけて下さった。気を使わせてしまって申し訳ないばかりである。

それではまず、タカハ機工さんはどのような業務を行っているのでしょうか。
「私たちタカハ機工は主にソレノイドの開発・製造を行っています。ちなみにソレノイドってご存知です?」
いえ、正直なところ名前くらいは知っていますが詳しいことまでは……。
「実はソレノイドは結構身近なところに使われているんですよ? 駅の改札だったり、自動販売機の釣銭機構だったり」
そういえば、パチンコにも使われているというのは聞いたことがあります!
「ええ、そうです。お詳しいですね」
思わず声を大きくしてしまったが、笑っていただけて助かった。

「すごく身近に使われているんですけど、知名度が低いことを我が社は問題視していて、色々な活動を行っているんです」
現代ではネットの影響は大きい。そのためホームページの改訂や、Twitter、facebookを利用しての広報活動を行っているようだ。
そのほかにも毎年東京・大阪で開かれる展示会に出展し、PR活動を行っている。
「一般向けにソレコンを開催しているんです」
ソレコンとはソレノイドコンテストの略であり、タカハソレノイドを使用した発明品を募集するというイベントである。これまでに二回開催され、既に第三回の告知がされている。
「沢山の独創的な作品が応募されているんですよ」
そもそもソレコンを開催しようと思ったきっかけを教えていただけますか。
「とあるお客様から鳩に餌を自動的に与える装置についてお手紙が届いたんです。ソレノイドを利用すれば小屋まで行く手間が省ける、という内容でした。しかしそれを実現するための装置をつくる技術がないので、アドバイスをいただけないか、ということだったんです」
その他多くの購入したお客様から「鉄道の自動切り替え装置、作りました!」「自動でシャッターを押せます!」など、産業機器用にソレノイドを生産していた私たちにソレノイドの無限の可能性を教えていただきました。」
「私たちはソレノイドに関する知識や技術はありますが、柔軟な発想力にかけています。それに対してお客様は自由で独創的な発想力はありますが、そこに至るまでの知識や技術はありません。双方を繋ぐことで素晴らしい作品が生まれるのではないか、ということで考えられたのがソレコンなんです」
メーカー直販という強みを生かして、お客様にソレノイドの技術指導もできます。ソレコンを通じて、ソレノイドの新しい使い方や製品の発想を多くの人に見て頂けるのではないか、ということでソレコンを開催することにしたんです。」
タカハ機工はソレノイドのメーカーによる直接販売を行っている唯一の企業である。つまり、誰もがソレノイドを簡単に手に入れることができる。これにより、顧客と企業の距離が極く身近であり、ソレコンは大いに賑わいをみせるようだ。
と、ここで代表取締役の大久保泰輔さんと取締役の大久保千穂さんが入室された。

「いやあ、女性二人に囲まれて良いですなあ」
代表取締役を目の前に緊張していた私たちだったが、大久保社長は大いに笑い飛ばし、取材を快く引き受けて下さった。
社長の人柄の良さを目の当たりにしたそこで山川さんと茶園さんに社長についてお聞きしてみた。
「社長はとにかく明るく、優しい方ですね。社員に対し絶えず声をかけてくれます」
「社員だけでなくパートの方にも一日二回、必ず挨拶を交わしてらっしゃいます。本当に温かい方なんです」

社長は少しばかり恥ずかしそうにしていたが、真剣な眼で口を開いた。
「お客様に喜んで頂くためにはサービスや製品を充実したものにしなければなりません。そのためにはまず、社員が気持ちよく、一生懸命働ける雰囲気作りが重要です。」
「製造業というのは暗いイメージになりがちですが、我が社は兎に角明るくアットホームであるよう心掛けています。毎月一回、社員参加のイベントも行っているんです。野球観戦だったり、クリスマスパーティーだったり」
「事業は方法次第で活性化、あるいは廃れることになります。社員が気持ちよく働けることで、お客様が満足できるサービスが生まれ、それらがソレノイドの認知度に繋がっているのです」
社長が社員を想い、社員がお客様を想う。そしてお客様からの声が社員を支え、社長を支える。
その後工場見学をさせて頂いたのだが、パートや社員の皆さんが笑顔で、それでいて真剣に自らの業務を行っていた。社員もお客様も満足できるような環境づくりを目指した社長の努力の賜物であろう。

その後工場見学を終え、山川さんと茶園さんに再びお話を伺うことができた。
入社してから今までに最も記憶に残っていることは何でしょうか。
「やはり展示会への出展ですね。展示会に向けて準備は時には夜遅くまでかかり、兎に角大変でしたが、お客さんに喜んでもらえた時に、やりがいを感じることができました」
「入社した時にはソレノイドに関する知識はほとんど無かったのですが、勉強し、お客様からの質問に自ら答えられるようになったときは、大きな達成感でした」
温かな人で溢れるタカハ機工に入社し、展示会などを通して様々な人と触れ合うことで、多くの繋がりを感じることができた。その繋がりをお二人は何よりも大事にしているという。

最後にお二人に、どんな人と働きたいかお聞きしてみた。
「とにかくやる気のある人。積極性のある人ですね。皆で協力して、同じ目標に全力で走っていけたら良いなと思っています」
「工場見学などで、ソレノイドについて少しでも興味を持ってくれた人。またはタカハ機工という会社自体に興味を持ってくれた人には是非入社して欲しいです」

タカハ機工株式会社は、ソレノイドに対して、社員に対して、お客様に対して、ひたむきに向き合っている。
働いている人ひとりひとりがそのような志を持っていて、いつも笑顔で温かみ溢れる企業である。
タカハ機工を訪れた誰もがそのことを感じられるはずだ。