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株式会社春田建設

お知らせ

私たちが生活していくうえで欠かせないもの、と言えば何を思い浮かべるだろうか。衣食住という言葉がある。人間の生活において、その基礎となる三つのものを指す。

「衣」とは衣服、「食」とは食事、「住」とは住居。

その「住」に密着している企業が、株式会社春田建設である。

今回は春田建設の代表取締役である春田統一さんにお話を伺った。

まず、どのような事業を行っているのか御聞きしてもよろしいでしょうか。

 

「はい。私たちは土木事業と建築事業を主に行っています。皆さんは土木や建築と聞くと、どのようなイメージをお持ちですか?」

 

ええと、こう、タンクトップでタオルを頭に巻いていて……すごく失礼ですが、泥臭いというか、そんなイメージです。

 

私のそんな偏ったイメージに統一さんは愉快に笑ってみせた。

 

「そうでしょう、そうでしょう。でもですね、近年ではそう言ったイメージとはかけ離れた現場になっています。ロボットを使っているんですよ」

 

ろ、ロボット⁉

 

ロボットを使っているとは思いもよらなかった私は思わず声を上げてしまう。統一さんは満足そうにして頷いた。

 

「ええ、ロボットです。例えば、土管が曲がってしまったとします。そこは人の手や大型の機械を用いるには非常に狭く、デリケートな部分です。そこにロボットを用いるのです。ロボットを隙間に潜り込ませ、押し上げたりして土管を元に戻すのです」

 

「ほかにも、地質の調査や地面を固めるのも、今はロボットが行っているのです」

 

以前は熟練の職人が、その持てる技術を最大限に駆使して地質の調査や地面の整備を行っており、それには多くの時間と労力が必要であった。

しかし、技術は進歩し、今やその熟練の職人の技をロボットが担っているという。それも、GPSなどの技術も利用し最大限の効率で。自動的に、そして適切に。

 

「私たちはこのように、最新鋭の技術の開発を行っている研究開発型の建築会社なのです。この形態をとっている企業は飯塚では我が社のみであり、福岡でも珍しいんですよ。最近ではドローンを用いたデジタル計測の開発も、九州工業大学さんと協力して行っているんです」

 

そのように、様々な技術を土木や建築に生かし、そして新たな技術として開発する。それが春田建設の行っている研究開発型の事業なのである。

 

「しかし我々はデジタルを用いた技術の用途こそ思い浮かびますが、それらを開発する技術はありません。だからこそほかの企業や団体と協力し合うのです」

 

自分たちのできること、できないことをしっかり見極めることが大切なのだと統一さんは言う。

 

「人間誰しもが、その技術で必ず社会の役に立たせることができます。問題は、それをどう生かすか。だから我々は様々な企業や団体と掛け合って、その技術を生かせる場を提供するんです」

 

そうしていけば誰もが、どんな小さな企業もが社会に役に立つことができる。

では、春田建設さんの社内の雰囲気を教えてください。

 

「日ごろから、社員同士でコミュニケーションをとるようにしています。どうせ働くのだったら、楽しい方がいいでしょう? 社員が全員だんまりでは楽しくありません。全員一緒に、同じ目標に向かって進み続ける。そう言う風に社員全員が心掛けています」

 

「それと、我が社ではノルマがないんです。その代わりに、先ほど言った目標を決めています。ノルマと言えば個人の責任ですが、目標は達成できなかったら全体の責任となります。社会の役に立つためには一人の力ではなく全員の力を合わせなければなりません。だからこその“目標”なのです」

 

「社員同士で常日頃から声を掛け合い、連携を取り合い、いつも笑顔に溢れています。へらへらと笑っているからといって真剣ではない、というわけではないんです。どうせなら、笑顔で働きたいじゃないですか」

 

確かに、職場の雰囲気が思ったより暗くて辞めてしまうという話をよく聞くことがあります。私も働くのだったら笑顔溢れる会社が良いですね。

 

「その点、貴方は常に楽しそうに笑っていて、実に素晴らしいですよ。ええ、安心していいと思います」

 

お墨付きを貰ってしまった。私の顔は更に、ほころぶ。

では、今後どういった若者と働きたいですか。

 

「私は若者に、地域社会の為には何ができるのか、そのような考え方を教えていきたいと思っています。知識や技術は後からついてきます。何度も言うようですが、大事なのはそれをどう生かすかなのです。だからこそ様々な考え方を学んでほしいし、様々な人と交流してほしいです」

 

「特に最近は先陣を切って口を開くことのできる若者が少なくなってきています。しかし、チャレンジしないと一歩を踏み出すことはできません。そのことに気づくことが大事なのです。気づけば、一歩を踏み出せる。そうすれば、きっと誰かの役に立てる。そのような、一歩を踏み出すことができる若者に、期待しています」

 

春田建設は、現代の様々な技術を土木・建築業に生かすという柔軟な発想を持つ企業であった。その発想の源は、如何に地域の人の役に立てるのかという地域愛から生まれているのだろう。そのことが深く伝わってくる、素晴らしい企業であった

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